学校で見られるハラスメント

学校とはアカデミックで知識集団であり、一般企業などにみるようないじめやハラスメントはないように思われがちです。しかし教師も聖人君主ではなく、一人の人間であり過ちを犯すこともあるわけです。それゆえ学校でもハラスメント行為は見られるのです。学校で見られる行為の種類は、セクハラ、パワハラにアカハラが主なものです。
それ以外にもいろいろなものがあるのも事実なのです。こうした問題がみられる学校は、子供たちにもそうした行為が伝播しやすく教育機関として決して良い環境とは言えません。
こうした行為が横行しないためには、教員一人一人の心構えや具体例を把握したうえで、互いを尊重する気持ちが大事です。それには教員に向けた講習や研修も行うべきでしょう。
教職員が認識すべき事項

企業の多くではセクハラ研修などを行い、こうした問題が起こらないよう研修や勉強会が行われてます。学校というアカデミックな環境であってもこういったあるまじき行為は起きやすく、その防止のために教職員が認識すべき事項があります。それはお互いの人格を尊重し、大切なパートナーであるという意識改革です。
異性を劣った性とみなしたりせず、性的関心の対象としてみないといった心構えも大事になります。セクシュアルハラスメントに該当するか否かは、相手の判断が重要になるものであり、それを知っておかなければなりません。そのためには、ハラスメントになり得る具体的な言動の例などを頭に入れておくことも大事でしょう。これには学校の教職員にむけても、定期的にセクハラ勉強会を行うことが大事です。
行き過ぎた指導はパワーハラスメントにつながる

現在の教員が子どもの頃、教職員から受けた指導が現在ではパワーハラスメントとして認識すべき事項に当てはまる可能性があることをご存知でしょうか。その中でも体罰・馬頭・叱責などは、他者から見ても分かりやすい項目で、誰にでも分かる例にあたります。
指導的立場である教職員は生徒たちとの関係や立場を利用し失敗やミスを咎め追求したりしがちですが、過度な対応はパワーハラスメントの事項に該当し、必要以上に人前で大声で叱責することはもってのほかです。もちろん人前だけでなく、呼び出して同様の行為を行うことも当てはまります。
ご自身がイライラして教職員の立場を忘れ鬱憤を晴らすために生徒を無視したり不快な思いをさせたり、他の生徒に嫌がらせを先導させる行動を起こした場合も、ハラスメントの対象で法的な処分も行われる可能性があることを意識すべきです。
参考サイト:パワハラ防止法が全面施行 | 学校リスクマネジメント推進機構
その他のハラスメント

教職員がその他認識すべき事項については、本質的に「相手が不快だと思う内容や不利益を被個々と全般」がハラスメントであると意識するということがポイントです。
就労・就学・教育または研究の場においては、例えば妊婦に対して妊娠しているという理由で業務を外すなどという行為はマタニティハラスメントと呼び、「仕事における不利益」や「妊娠することへの不安や不快感」を与えることも問題とされています。
もちろん人種が違うからと言って不当に扱うのも人権侵害ですし、言葉の壁も同様です。ポイントとなるのは、就学や就労では業務内容以外での取り扱いについては相手との関係性も考慮しながら行うということです。